過去LCCに4社搭乗、エアアジアXは関空=クアラルンプール便で利用。ホノルル線はJALとハワイアン航空に搭乗済。それを踏まえて、LCCホノルル便の「自分ならこう使う!」を検証します。
2017.07 エコノミーの最前列「ホットシート」の詳細を追記
目次
以遠権って?
エアアジアXが「以遠権」を使って堂々の参入、関空=ホノルルは2017年6月28日から運行で、すでに販売されています。
かんたんに言うと、出発後にどこかの国を経由し、経由した国のお客さんも乗せて、さらに別の国にフライトする権利。
以遠権(いえんけん)は、国際航空運輸において、自国から相手国を経由して、相手国からさらに先にある別の国への区間についても営業運航を行なう権利である。
wikipediaより
今回のエアアジアXでは、クアラルンプール(マレーシア)を出発して、関空を経由~のついでに日本にいるお客さんを乗せて~からのホノルル到着。
フライトスケジュール
エアアジアX
週4便(月・水・金・土)
※関空発、ホノルル発ともに現地を月・水・金・土発
行き 23:25(関空)=12:30(ホノルル)
所要時間:8時間5分
帰り 16:00(ホノルル)= 翌日 20:25(関空)
所要時間:9時間25分
行きの8時間5分は関空発着の他社(JAL、ハワイアン、デルタ)に比べて1時間ほど長く、同路線では最長。眠れるなら気にならない。帰りの9時間25分は他社と同じか短いくらい。
個人的見解では、エコノミーに9時間以上はキビシイ。
ホノルル=関空はどの航空会社でも9時間オーバーですが、エアアジアは座席のモニターなし、耳栓などの便利グッズ支給もなし。LCCですから仕方ないですね。
ロングフライトになる帰りは、ビジネスクラス相当の「プレミアムフラットベット」か “ちょっといいエコノミー” を選択できれば、パフォーマンスの高いフライトになるでしょう。
ホノルル到着は昼過ぎ、いい感じ
空港からワイキキに向かい、ひと息つくとチェックインの時間。ホノルルのホテルは、通常15時からチェックイン。
帰りは16時発、早めのランチをとって空港に向かうイメージ。関空20:25着で近隣県の方は問題なし、関空まで3時間以上かかる方の帰宅は夜中覚悟です。
帰りの東京便に乗り継げる?
無理があります。21:35関空発のANA羽田便がありますが、関空に定刻着陸後、すみやかに荷物をピックアップし、税関や入国審査を真っ先に終わらせてギリギリ。
関空内で「ANA国際線」から「ANA国内線」に乗り継ぐ場合の最小乗継時間は60分ですが、それは同一航空会社だから。エアアジアからの国内線に乗り継ぎはワケが違います。
関空着が30分でも遅くなれば絶望的、LCCが遅れることはよくあります。
エアアジアの関空到着が遅れ、国内線に乗継できなかったからといって、フォローはどこからもありません。ホノルルから関空へのフライト中に国内線が出発してしまったら、国内線は無連絡キャンセル。規約どおりでしたら返金なし。
※ 東京圏の方は羽田or成田からの直行便で行くと思いますが、念のため。
シートクラスは?
自分ならこうしようかな
行きはエコノミーで事前座席指定、帰りはプレミアムフラットベット
エアアジアXのシートは、エコノミーでもそこそこ快適。(個人の感想です)
シートピッチ(前の座席との間隔)が狭すぎず、座席のカタチも座りやすい。LCCに4社乗りましたが、シートはエアアジアXが一番良かったです。
8時間ならエコノミーでなんとか。
どのシートがおすすめ?
エコノミーのロングフライトを快適にする最重要ポイントは
2名の場合
- 同行者と2名掛けを確保 または
- 追加代金で最前列を指定(エアアジアなら「ホットシート」)
3名であれば
- 最前列の3名席に一列 または
- 2名がけに2名、もう1名は近くの通路側
一人旅や、2名掛けが満のとき
- 通路側を確保
仲間同士でも、2列目以降の3~4名席中央はしんどいです。圧迫感があります。
「どこでも爆睡できるすぐれた人材」がいるときには、3名掛けの中央に座ってもらう手もありますが、そういうときは、両サイドが通路になる中央列の3名掛けがおすすめです。
窓がある3列シートで、真ん中の人が超スリープモードにはいると、窓側の人がトイレに行きにくくなることがありますので。
関空=ホノルルの使用機材はエアバス A330-300型機。席配列は3-3-3が最多ですが、うしろの方に2名がけが数列あります。そこがねらい目。最後列だと、後ろを気にせず背もたれを倒せてなおよし。(ただし、飛行機から降りる順番は遅くなります)
3列シートでよければ、最前列の「ホットシート」が断然おすすめ(詳しくは下記をご参照)。
どの座席でも、同行者の誰かが通路側を確保することを強くおすすめします。8時間あれば1度はお手洗いに行きます。
窓側が好きでトイレにあまり立たない方なら窓側でも。
事前座席指定には追加代金がかかりますが、8時間乗るなら価値アリ。
2017.07追記
エアアジアXのホットシート
エコノミーの最前列「ホットシート」、快適でした!(関空=バンコク便で搭乗)
- 足元が広い
- 視界が開けている
- 前の人が背もたれを倒す心配がない
深夜便では、ほとんどの方が背もたれを倒します。5センチ倒れるだけで、圧迫感が大きく変わります。私は狭いトコロが苦手、息苦しさを感じてしまいます(前の方はわるくないです)。
どこでも寝れるうちのおっさんですら、前の座席が倒れると疲れるようで。
最前列ではその心配から解放。
いつ倒れてくるのか…やっぱキター!という恐怖がないのは、驚くほど快適でした。
最前列に座ったとき、自分は背もたれを倒しませんでした。十分快適だったので。後ろの方にも心地よく過ごしてもらえたらと。
もちろん倒す倒さないは自由です。ただ、一声かけてもらえると気持ちがいいですね。
帰りはエアアジアのビジネスクラス「プレミアムフラットベット」を体験したいところ。フルフラットで枕とかけ布団があり、旅の疲れを回復しながら移動できます。
優先搭乗、預入荷物がすぐ出てくるなどの優遇もあり、ビジネスクラスとしての要件を満たしています。
ごろりと横になれる幸せ
私はエコノミーでは30分以上連続して眠れません。ホノルル線では毎回ほぼ完徹(泣)
別路線でJALのビジネスクラスを利用したとき、はじめて飛行機で3時間以上寝ました。起きたあとも足をあげてゆったり。それまでのフライトと比べて格段に快適。
JALのビジネスはとってもお高いですが、エアアジアの「プレミアムフラットベット」は日によっては6万円台。手がでなくもない。しかし、日による振り幅が大きく、関空金曜発は20万オーバー(2/14現在)。お得な代金で飛べる方は、ぜひチャレンジ。
旅行会社のパッケージツアーでもJALなどの「ちょっといいエコノミー」を往復12万ほどで追加できることが。そのあたりをどう考えるか。JALのイベントでプレミアムエコノミーに座ってみましたが、十分すぎるほど快適でした。
関空=ホノルルで「横になれる席」の底値はエアアジアX。
座席前面のモニターは?
自分ならこうしようかな
タブレットに動画を入れて持参
モニターは座席に格納されていません。基本はナシ。
追加代金で「Xcite機内エンターテインメント」というタブレットを借りることができます。
以前、関空=クアラルンプールでエアアジアに搭乗したときは、タブレットを持参。
スマホでもよいですが、充電が切れると着後にすぐ使えません。機内では使いすぎないよう気を付けています。
機内食は?
自分ならこうしようかな
往路はなし。復路はいただきます。
エアアジアでは基本代金に機内食は含まれず、食事・ドリンクの持ち込みが禁止されています。
いちばん安い料金で予約をして、機内食をオプション追加しなければ、何時間であろうがメシなし。
「プレミアムフレックス」という事前座席指定や便変更が可能な(2回まで)アップグレード代金とビジネスクラスである「プレミアムフラットベッド」は機内食つき。
機内食にはもれなくワンドリンクつき。小さめのペットボトル(330mlくらい) です。
行きは夜中出発、空港で食べればOK
関空のレストランは22時頃まで営業、ファストフードはもっと遅くまで。コンビニもあります。
出発は23時過ぎでも、出国手続きやターミナルの移動があります。レストラン街があるメインターミナルに居れるのは22時頃まで。
機内食がない人はドリンクもなし。飲み物の持ち込みは禁止。よって、ドリンクを機内で購入することになります。日本円で200~300円ほど。そこまで高くないです。
帰りは夕方便、機内食なしはキツいかと。
エアアジアでは飲食物の持ち込みを禁止しています。クッキー1枚で目くじらを立てることはないと思いますが、堂々とサンドイッチを広げたりしたら、ご注意があるかもです。
機内食は数百円~千円ほどのホットミールから事前に選択。ここでケチると旅の最後にさびしい思いをするかもしれません。
以前、エアアジアの午後便に搭乗した際、機内食を頼みませんでした。しばらくすると機内食のにおいがふんわりと。あらかじめしっかり食べていたので大丈夫でしたが、もしおなかが空いていたら…と思い、次からはつけようと決心。
9時間半のフライトで食事をつけず、周りが食べていたらキツいと思います。しかも、帰りで疲れているときに…。お子さまがいる方は、家族の幸せのためにも事前につけることをおすすめします。
ホノルル空港で満腹満足して爆睡するから大丈夫!という方は、それもアリかと。しかし、ホノルル空港のレストランは都会の空港価格。結局機内食の方がリーズナブルだったり。
利用のデメリットは?
航空券購入後の返金なし
LCCの常識ともいえますが、キャンセルしても返金されません。
一旦購入をしたら、現金は戻らないと覚悟することです(搭乗しなかった場合、空港税の払い戻しはありますが、予約便の出発以降に自分から申請しないと戻りません)。
「プレミアムフレックス」、「プレミアムフラットベット」の場合は便の変更が可能です(プレミアムフレックスは2回まで)。変更して金額が高くなったときの差額は必要、安くなった場合の返金はありません。徹底していますね。
LCCは旅行代金の底値をたたき出しますが、リスクが伴います。
旅行会社は通常40日前~1ヵ月前までは、キャンセル料なし。1ヶ月以内~出発前は、だいたい20~50%は払い戻しができます。
定刻発着がむずかしいのでは
想像ですが、ひとつ経由してから行く便は、定刻着がむずかしいと思われます。
千歳発ホノルル行きハワイアン航空で実際にあった話。
当時のハワイアン航空はトライアングルといわれる飛ばしかたで「仙台発=千歳経由=ホノルル」今回就航するエアアジアXの国内版のようなもの。まず仙台の出発が遅れ、千歳で機材の整備が追加。結果、ホノルル着が2時間以上遅くなりました。
同じようなことは十分考えられます(想像です)。が、お安いですからね、行程に余裕を持てばいいのです。遅れも「LCC旅行の味」として楽しめれば、しめたもの。
パッケージツアーに慣れている方は注意
現地係員が送迎、トロリー乗り放題のツアーとは違います。飛行機に乗るのも、空港からホテルに向かうのも、すべて自力。
JCBカードを持っていれば、ワイキキ中心部を走るJCBのトロリー(ピンクライン)は乗り放題ですが、住んでいる人も利用、だいたい混雑。
ホテルも自己手配。万一予約が入ってなかったり、トラブルがあっても、自分で何とかすることに。
ハワイに慣れている方、着いてすぐ自由にやりたい方には大変向いています。
おわりに
この便の就航を知って、昨日予約しそうになりました…!
おっさんの仕事が読めないので保留にしましたが、予約しそうになり、上記の考えが巡ったわけです。
行くかもと思って考えたことは、現実味が。誰かのお役に立つかもとまとめました。
美人クルーの赤いスーツが素敵なエアアジア。
男女とわず眼福。男性は目が離せないかもしれませんね。
LCCでさらに幅が広がったホノルルへの旅、楽しい想い出がたくさんできますように。マハロ!
※この記事は過去の経験に基づき、想像で書いたものです。実際にご搭乗されるときの座席の状況やフライト時間を確約するものではありませんのでご承知おきください。
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