取得のしやすさから人気上昇中の「アロマハンドセラピスト」。私は2016年に取得しました。
アロマの資格の中では取りやすい方ですが、いくつかの手順があり費用もかかります。
この記事では取得までの流れと費用、講習に来ている方がどういった目的を持っているのか、取得後の活かし方の4点について掘り下げますね。
目次
主催する団体は?
アロマテラピー検定を主催している「日本アロマ環境協会(AEAJ)」。「生活の木」というとわかりやすいと思います。
※ハンドセラピストは様々な団体や協会で資格認定を行っていますが、今回紹介するのはAEAJのものです
どんな資格?
ひじから下のアロマトリートメントを行うスキルを認定する資格。全身ではありません。
「手のひら」や「手の指」も含むひじ下すべてが対象。
取得の流れ
「ハンドセラピスト講習」自体は1日。しかし、その講習を受けるためには順を追う必要があります。
ざっくりとした流れをまとめると・・・
- アロマテラピー検定1級に合格
- アロマテラピーアドバイザーの取得
- アロマハンドセラピスト講習の受講
- 協会へ修了書と資格認定申請書を送付
- 認定証と資格認定カードが届く
アロマテラピー検定1級合格が大前提。アロマテラピー検定?という方は独学でのアロマテラピー検定合格に必要なことすべてにまとめています。
1級に合格し「アロマテラピーアドバイザー」を取得すると「アロマハンドセラピスト」の受講資格を満たします。
AEAJでの資格取得の流れを表にすると・・・
どの資格でも
- アロマテラピー検定1級合格
- アロマテラピーアドバイザーの取得
この2点は必須になります。
取得の費用
アロマテラピーアドバイザーまで取得している場合は2万円ほどです。私が取得したときの費用は合計 20,548円(税込)でした。
アロマハンドセラピスト取得費用の内訳(自分の場合)
- 講座費用:12,960円(税込)
- 教材費:5,400円(税込)
- テキスト代:1,728円(税込)
- 交通費:460円
交通費以外はどこで受けても同じ。
「教材費」は精油(5ml × 3種だったような)やキャリアオイル、ビーカー、セラピストポーチなどの道具一式。自宅やボランティア先で使えるのでムダにはならないかと。
特にセラピストポーチは精油の整頓に便利。これと同じものです。
これからアロマテラピー検定を受ける方
上記プラス数万円が必要。
アロマテラピー検定に1~2万円(テキストによる)、アドバイザーの取得に3~4万円といったところです。
アロマテラピーアドバイザーの取得費用についてはアロマテラピーアドバイザーになるための費用と内訳に詳しく書いています。
講習はどこで受ける?
AEAJの認定スクールでのみ受講できます。ほぼ全国を網羅。最寄りのスクールは下記公式サイトで検索できます。
資格を取る目的
序盤に講師の方からアンケートが。参加者のほぼ全員がハンドセラピストの資格を「ボランティア活動」につなげたいとのことでした。
ハンドトリートメントのボランティアは福祉施設などで需要があります。
サロンとは違いテーブルさえないことがあり、限られたモノと場所での工夫が必要になることも。
心地よい施術を心がけるのはもちろん、身だしなみや笑顔といったコミュ力も求められます。
こういった点については時間を割いて話をしていただき、大変参考になりました。
※講義内容は参加者の目指すところによって多少変わるかもしれません
私は自宅サロン開業が目的でしたが、その日は同志はおらず。(詳しくはアロマを仕事に⑪ 自宅でサロン開業する?ハンドセラピストの取得へ)
講習の内容
講習は5時間、1日で修了します。前半が講義(アロマの知識のおさらい、ハンドセラピストとしての心構え、トリートメント用オイルの作り方、筋肉の解説など)後半が実習。
実習では数名のグループに分かれ、同じ施術を練習し合います。
驚いたのが人による違い。テクニックは現段階では考えないとして、自分が感じた違いは3つ。
- 施術の強さ(する側)
- されるときの好み(される側)
- 骨格、肉付きの違い
強プッシュ好きの黒髪美人が同グループに。
「じゃあ思いっきりやるよ!」と冗談でゴリゴリ押したら「気持ちいい~もっと強くても!」と。
え、痛くないの? むしろこっちの指が死亡です。
私は「さする」くらいのソフトがよく。強いときもちわるくなります。
そしてカタチの違い。ひじ下は個人差が少ないかと思いきや、そんなことはなく。
手のひらが大きい人、全体的にふっくらしている人、骨ばった人などさまざま。たった数人でもこんなに違うのかと勉強になりました。実習大事。
資格をどう活かすか
個人的には「お金にはなりにくいけど、有意義な資格」と感じています。自分は一応仕事にもつながりました(のちほど詳しく)。
ハンドセラピスト単体で飯を食うのは難しそうですが、他のスキルと組み合わせると強みになると思います。
活かせるシーンとしては
- ボランティア活動
- 家族や友達へのトリートメント
- アロマ関連店での仕事
- ネイルサロン・美容室
- ブログやYouTubeでの情報発信
ボランティア活動は上述のとおり、家族や友人~も大きくいえばボランティアかもですね。
好きなアロマショップで働きたい!という方には確実にプラス要素だと思います。アドバイザーとセットで採用に有利になる可能性も大。
※アロマの資格はいろんな団体がありますし、ハンドセラピスト自体の認知度が高いわけではないです。面接の際に「どんな資格?何ができるの?」と聞かれるとは思います。
ネイルサロンではハンドトリートメントもしてもらえるところが多く、たいていの方は専門学校や就業先で学ぶと思います。
雇われのうちはそれで充分と思いますが、独立を考えている方は精油やキャリアオイルを使ったトリートメントも学んでおくとサービスの幅が広がりそうです。
ネイルサロンでよく使われる「マッサージミルク」とアロマハンドセラピスト講習で使う「精油+キャリアオイル」では、心地よさや手に入ってくるエネルギーが数段違います。
最近はハンドトリートメントを行う美容室がありますね、美容師さんのスキルアップにも役立つかも。
あとは、メディアで発信する際の信頼度アップにもつながります。自分もアロマの記事ではインストラクターやハンドセラピストであることを記載しています。
どんな職種でもホームページなどに「AEAJ認定アロマハンドセラピスト」と記載できるのも強みのひとつになりそうです。ディプロマ(資格の証明書)をお店に置くこともできます。
全身のトリートメントを行うお店で働きたい方は、この資格をとばして「アロマセラピスト」を目指すか、店舗独自の研修制度を利用するとよいと思います。
自分はどう活かしているか
取得後の4年間でこのように活かしてきました。
- アロマセミナーでのハンドセラピー
- ネットショップでの資格名掲載
- フェイスオイルの企画開発
講習を受けたときはサロン開業が目的、しかし転勤の可能性や社宅扱いの賃貸ということもあり実現せず。
手始めにアロマセミナーにハンドトリートメントを取り入れました。参加者はほぼ知り合いだったので、練習がてら喜んでもらえるという楽しいものでした。
その後、ハーブティーなどを扱うネットショップを開きます。すこしでも信頼感が増せばと資格欄に掲載。
そのショップで販売するフェイスオイルの開発の際にも、ハンドセラピスト講習で学んだことが役立ちました。
webライターの仕事が増えたためお店は終了しましたが、アロマの資格があったからこそスムーズな運営に。商品に対する質問にもささっと回答ができていました。
講習での情報交換
講習当日は18名ほどが参加。うち私を含め2名がインストラクター、他の方はアドバイザーまでを取得されていました。
実習のときに情報交換をすると「アドバイザーの資格を活かせていなかった、こういう資格(ハンドセラピスト)を待っていた!」と嬉しそう。
インストラクターがどういう活動をしているか気になるようで、すこし雑談も。当時の自分は知り合いにセミナーを開く程度でしたが、すごく真剣に聞いてくれました。同じ興味をもつ方の熱量はすごいなと。
アロマハンドセラピストは、アロマを活用したボランティアに興味がある方、家族や友達を喜ばせたい方、趣味をかねた副業をお探しの方にぴったりの資格だと思います。私は取ってよかったです。
今日から学びを得たい方に
資格をめざしながら、日常でも学びを得たい方に。
90歳をすぎて現役として活動。手技による自然治療の先がけともいえるフルフォード博士が執筆した一冊。
オステオパシー治療をおこなう医師・理学療法士のバイブルとしても知られ、個人的にもあと5000回は読むと思います。生命の神秘と博士の愛にあふれる名著です。