2015年に合格したAEAJのアロマテラピーインストラクター試験。
大学のセンター試験並に難しいと感じました。
本腰を入れるのが遅かったせいもありますが、最後の1週間は、1日5~8時間くらい机に向かっていました。
試験がおわったとき、帰り支度をする受験者を眺めてみると
やばい…難しかった…(そして疲れた)
という表情。同じスクールの人と会話もせずに去る方もいました。
こんなことを書くとテンションが下がってしまうかもしれませんが、それだけ学ぶこと・得るものが多い資格ということです。
自分はインストラクターの挑戦を通じて、ただの趣味から、誰かにアウトプットできるスキルを身につけたものへと変化しました。チャレンジして本当によかったと思っています。
アロマテラピー検定と比べて
1級、2級ともに合格率80%以上といわれるアロマテラピー検定。
あの試験の延長だよね。と思うと面をくらいます。
もちろん、1級の知識は活きますし、ベースになります。
しかし、アロマテラピー検定は日常を豊かにする知識を得るもので、インストラクター試験は指導する人間としてふさわしい知識を持っているか見極めるものです。趣旨がまったく違います。
たとえば「1.8シネオール」について。
1級ではここまで勉強したと思います(まだの方はそうなんだと思って流してください)
→ユーカリやペパーミントに含まれる。スーっとした鼻に抜けるような特徴をもつ芳香成分
インストラクターのカリキュラムでは
-C-O-C- エーテル結合=オキサイド類=1.8シネオール
→ユーカリや…(以下同上)
と化学式や「官能基」とよばれる化学(ばけがく)的要素が出現し、文系人間は固まります。
高校化学が21点だった自分でも、先生のご指導でなんとかなりましたが、スラスラとはいきませんでした。
こういった化学的な要素がありつつ、精油の成分をひとつずつ掘り下げて学び、アロマクラフトの作成にもトライします。
資格を検討中の方は、こういうことも学ぶんだな。と知っているだけでOKです。
試験の内容は?
マークシート式で問題数は70問。制限時間は80分。
- 4択問題(4つの中から正しいもの/間違っているものをえらぶ)
- 文章中の空欄に合うワードを、複数の選択肢のなかから選ぶ
- 図を見て設問にこたえる
- 香りテストなし
注:試験内容は毎回変わるようです。自分の経験と問題集から推察して、こういった設問ではという想像です。
正しいものを選ぶ問題と、間違っているものを選ぶ問題があると思いますので、問題文をよく読みながら進めます。
1級のときのように、
記憶があいまいだけど…消去法でA!
という「やさしい問題」は少なく、本当にわかっていないと解けない設問ばかりです。
さらに、得意な方にとっては救いとなる「香りテスト」がないため、ひたすら知識を問われます。
出題範囲は?
勉強してみるとわかりますが、広く深く。
70問ですべてを網羅するのは困難なようです。演習問題でよく見たものの、本番では1問も出なかったジャンルがありました。
ヤマを張ったのに出ず、ちょっとがっかりしたのを覚えています。
範囲をざっと書いてみると
- アロマテラピーの歴史
- 解剖生理学
- タッチング論
- ボランティア論
- 基材論
- 健康学ストレスとメンタルヘルス
- ホスピタリティとコミュニケーション
- 精油学総論
- 精油学各論
- アロマテラピー利用法
- アロマテラピー教育
これだけ読んでもなんのこっちゃと思いますが、スクールで教えてもらううちに、何を勉強しているかわかるようになります。
現在、アロマテラピーインストラクターは独学で受験できません。スクールでのカリキュラム消化が必須です。
過去問は?
AEAJが主催する検定・試験の過去問は非公開。
自分が受験したときの内容をさらすのもNG。ここではこれ以上書けませんのであしからず。
もっと問題について知りたい方は、書店にあるテキストの「演習問題」を見てみるとよいと思います。
記事最後に紹介する問題集は「出口調査」に基づいてつくられていますので、それなりに精度が高いと思います。私もその問題集をつかいました。
香りのセンスが特別優れていなくても、勉強さえすれば誰でも合格できる資格です。努力あるのみです。
合格率や合格基準は?
合格率は40%前後とされています。アロマテラピー検定の合格率80%と比べると半分に。
合格基準となる正答率は80%以上。
合否にかかわらず点数の通知はありません。2015年の受験当時、自己予想は7割後半~8割ちょい。結果を知るまでの間、何ともいえない気持ちでした。
スクールの費用は?
気になる費用。
どのくらいの予算を用意すればよいのでしょうか。
自分のときは129,600円(受講費用)+2,000円くらい(参考書/ぜんぶわかる人体解剖図)で合計13万円ちょっとでした。
2015年に札幌の個人スクールに通ったときの金額です。今は上がっているかもしれません。
問題集は必要?
スクール独自の問題集がなければ必要。
先生におすすめの参考書を紹介してもらい、これ一冊で合格できました。
おふざけな表紙でダイジョウブ?と思いましたが、ゴロ合わせを活用した参考書を兼ねていて、面白く学べます。
最新版はピンク表紙の第三版。緑はひとつ前ですのでご注意を。
さいごに
合格通知を受け取ったとき、真っ先にスクールの先生に報告を入れました。学生のような気持ちになったのを覚えています。
スクールに通う前は「独学で勉強できたらいいのに~カリキュラムの消化が面倒」と甘く思っていましたが、アメとムチで教えていただいて本当によかったです。
合格はゴールではなく、プロへのスタートライン。
インストラクターを取得してからの試行錯誤は【連載】アロマを仕事にシリーズにて配信中。
資格取得のタイミングで知らない土地に引っ越したこともあり、自分に合ったアウトプット方法を見つけるまでしばらくかかりました。
今は資格を楽しめるように。世界が広がり、トライしてよかったと思っています。